こんにちは。
今日は、子どもの生徒さんの為に創作した作品についてお話ししたいと思います。

子どもたちが演じるのは、ほたる。
これは私が9歳の頃、初めて出会ったモダンバレエの世界で体験した風景でした。
それまで習っていたクラシックバレエとは違い、裸足で自由に教室を飛び回る同世代のお友達の踊りが、上手すぎてびっくりしてしまったのをよく覚えています。
それがほたるだったのです。

モダンバレエやコンテンポラリーの振付は、決まったステップで構成するクラシックとは違って、表現したい世界観を、より自由に生み出す事ができるように、私は感じています。


人間は、大人として生きる人生の方が長いです。
妖精のように透き通った、あどけなく可愛らしい表現ができるのは、ほんの数年間に限られます。
どんどん大人になっていってしまいますから…
その時にしかできない表現には価値がある。
その希少性を作品に残したい。
ごく短い期間に光りを放つほたるの踊りを、子どもの生徒さんに…と思って創作を始めたのです。

作品中では、秋に現れる希少なほたる“あきぼたる”を想定しています。

先日の水井 博子先生による表現力のワークショップでは、人間ではないほたるになること、内側から光を放つエネルギーを見事に表現できた子がいました。

子どもさんの思いは、こちらの想像以上に純粋で、その純粋さゆえに強いパワーを秘めています。
これは、持って生まれた才能とは違い、自分で気づく事で溢れ出すエネルギーです。
勇気を出して、やってみよう。
その世界観が、客席に届くように強く光ろう。
途切れないで、ずっと光り続けよう。
私にはそれができるんだ!と、気づく事ができるなんて、素晴らしいですね。

その勇気は踊りだけでなく、この先自分の力で生きる術に繋がっていくのではないでしょうか。

あきぼたる達の晴れ舞台は 
2019年 11月29日 金曜日
大田区民プラザ 大ホールにて
どうぞ ご期待下さい!FullSizeRender