こんにちは。
今日は、なんとなくわかってはいても、何をどうしたら良いのかは上手く言葉に出来なかった、
バレエを習う上での厳しさ、そして指導する上での厳しさについて切り込んでみます。


私が幼少から師事した恩師は、ありとあらゆる意味で大変厳しい先生でした。

多くのお子さんは、自分で自分に厳しくする方法なんて知りませんし、その概念もないと思われます。
そして、稀にそういった概念が早く芽生えたお子さんが、上達する傾向にあるようです。
だから、みんなそのようにしなければいけないと思い込んでしまう。
指導する側も、早く生徒さんに気づいて欲しくて、厳しい言葉、態度、課題を与えるという図式。
 
私は、この図式には長年疑問を抱いています。
そして、その概念のうえに上達すれば、全てのお子さんが幸せかと言ったらそれは違うんじゃないかな…と最近は考えています。


目の前の生徒さん、カンパニーのダンサーを甘やかしているつもりは全くないのですが、気がつくと一日中彼らの事を考え、上達を願い、指導について研究し、幸せや無事を祈っています。
義務感は全くありません。
どうしてもそうなってしまうのです。
それを止めることの方が無理があるので、これが私にとっての自然な形なのだと思っています。
そうなってしまったのはあるきっかけがありました。

ある日、厳しく指導をするという事に対して、私自身が大きな誤解をしていた事に気付いたというのが、そのきっかけでした。

恐らく、多くの人がそれまでの体験や記憶を頼りに今を生き、その価値観の中で物事を判断していると思いますが、
私が経験してきた厳しく指導されるという概念と、本当はこうしたいという思いが大きく食い違っていて、なんだか上手くいかないな…と思っていた頃がありました。

私が誤解してきた厳しい指導とは、
辛辣な言葉で弱点をつき、相手の自尊心を崩した上で謙虚に反省を促し、出来ていると思うな!思い上がるな!と上から押さえつける事でした。
その経験の中で生きてきてしまったので。

でも、上手くいかないのです。
本当に自分がこうしたい!このように指導してみたい!という思いの中には、上にあげたようなものは、一つもなかったのです。

ところがその考えを、甘い、優しい、そんなに甘やかしていたら相手のためにならないと、悪魔の囁きが…笑笑

実際は、悪魔の囁きかどうかはわかりません。
その方がもしかしたら正しいのかも知れません。
けれどもやっぱり、自分に嘘はつけないのです。
私は、厳しさに対して誤解をしている!と結論付けました。


厳しいのは、あくまでもバレエの規則。
まるで自分がバレエの規則になったかのように、バレエ教師が振る舞うのは、とてもおかしな話だと思うようになりました。
バレエに出会えば、誰もが一生、バレエの規則のもとに集う生徒ですもの。教師になってさえ尚。というか、教師になればなるほどに…


例えば生徒が、その規則にのっとって動けていないものに対しては、その都度妥協せず事実を告げる事は、厳しい事です。
見逃さないでい続けなければならないわけですから。
できていなければ、できるようになる為の方法を、一緒に考える。
方法を伝えても取り組めないようであれば、生徒にとって難易度が高いのかもしれないので、方法を変える。

そこに、感情を挟む必要はない。

優しく言う、厳しく言うではなくて、その場にあった話し方で伝わるように言えば良い。

そうすると、辛辣な言葉や態度が入ってくる余地はないんですよね。

肝心の生徒の上達ぶりですが、あくまで私の知る限りでは、レッスン毎に上達や成長が見えるようになりました。

小学生は、レッスン後も自主練をしたがり、楽しすぎてなかなか帰ってくれません。
成人の生徒さん達も、熱意が日々増しているのを感じます。
しばらくはこのまま、この価値観でやっていきます。
一生このままでいようと思うか、また誤解していた!と気づくかは、わかりませんが…


ダンスを愛するが故に集う人々。
その時間をあずかっていると思うとね…

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