こんにちは。
藤沢市のバレエ教室、バレエアートシアター主宰の藤田優子です。

最近、昨年の今頃のことをよく思い出します。
ちょうど一年前、初めての自主公演にむけて、リハーサルの追い込み時期でした。

大人も子どももプロも… 
総勢20名ほどの小さな会ではありましたが、三部構成の舞台を構築するにあたり
様々な考え方を持ち、踊りに対するスタンスもそれぞれ違う、バックボーンもみんな違う 
そんな人々と一度に同じ方向に向かって進む、それを束ねるというと偉そうですが、間に立つというのは
とても難しく、大変なこともたくさんたくさんありました。

今だからこそ、ここに記せますが、前日は勿論、一睡もできない日が何日かありましたっけ…

お客様の目には映らない、裏での失敗は数知れず、キャストのみんなをハラハラさせたり、逆に私がハラハラしたり。
統率力がないなとか、カリスマ性もないなとか、自分の力の足りなさを嘆いたものでした。

それは、今でも変わりません。

それでも、2020年のコロナ禍にありながら、バレエアートはすくすくと育っております。

生徒さんひとりひとり、それぞれのペースで着実に育っているのを感じます。

バレエの技術はとてもよく構築されていて、そう簡単にはできるようにならないものばかりです。
そしてその簡単にはできない技術に取り組むことで、心が育っていく様子が眩しいほどに
キラキラして見えます。

きっと、生徒本人は苦い思いもしているでしょう。
何かができないって、多少は辛さを伴います。

でもね、その辛いことってね
この先、人生でいくらでもぶつかるの。
バレエじゃないことでも、いくらでもあるの。
誰も味方になってくれないこともあれば
誰かが応援してくれることもある。

そしてね、大変だった事ほど、乗り越えた時はとっても気持ちがいいよ。
山の上から景色を見た時のような、
海の向こうで太陽がキラキラしていて、船でそこまで辿り着いたような、
そんな気持ちになるよ。

それを、感動と呼ぶんだと思います。

辛いこと、つまんないことって、最初は意地悪な顔をしているかもしれないけど
勇気を出して向き合ってみると、なぁんだ!楽しいんだ!!
そう思えることもあるの。

辛い。
逃げたい。
そう思っているうちは、まだちゃんと向き合っていないだけかもしれないよ?

生徒達の成長を見ていると、そんな風に感じます。
乗り越える力、身につけられたらいいですね。


辛かったら逃げていい
得意な事だけやればいい

それでもいいかもしれないけれど、山の上からの景色や、海の上のキラキラに辿り着くほどの
感動は、
逃げていたら感じられないままだと、私は思います。

江の島スタジオ
藤田 優子